エレキギターの弦の種類や選び方を解説

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楽器屋さんのスチールラックにぶら下がった、色とりどりのパッケージ。
エレキギターの弦って、めちゃくちゃ種類があるんですよね。

あまりにも選択肢が豊富すぎて、何を基準に選んだらいいんだ・・・!と途方にくれてしまいそうになります。

今回は、あなたが弦売り場の前で立ち尽くすことのないよう、エレキギターの弦の種類をわける要素3つとそれぞれの中でのオススメをご紹介します。

ぜひ、あなた好みの弦に出会うためのきっかけとしていただければ幸いです!

3つのポイント

もちろん包装の色が違うだけではなく、それぞれ特徴が異なります。
弦の種類を分ける要素は、大きく3つ。

1.素材

2.太さ

3.製法(3弦〜6弦の巻き方)

それぞれについて、種類ごとのざっくりとした特徴をみていきましょう。

【ポイント1】素材

エレキの弦の素材って、全部「鉄」じゃないの?と思われたかもしれません。
でも実は、違うんです。

よく「クラシックギター の弦はナイロン製、アコギとエレキの弦は鉄製」と言ったりしますが、普通はギターの弦に鉄なんて使いません
私も、この記事を書くために弦について調べるまでは、ずっと「鉄」だと思ってました。

代表的なエレキ用の弦の素材を挙げると、以下の3つです。

・ニッケル

・ステンレス

・コーテッド(コーティング)

冷静に考えると、ニッケルとかステンレスって、金属ですけど鉄とは別ものですよね。
「金属=ぜんぶ鉄」と思ってしまうのは、小学生あるあるだと思います。
私は小学校を卒業してもう何年も経ったような気がするのですが・・・

そんな教養のなさを発揮してしまったところで、それぞれの特徴についてみてみましょう。

【素材1】ニッケル弦

これが最もポピュラーだと思います。
そこそこ錆びにくいですし、ほどほどに柔らかくて手に馴染みやすいです。
手触りがいいので、私はニッケル推しです。

弦の柔らかさは、そのまま音の柔らかさにも直結します。
暖かみのある優しい音がするんです。
まぁ、エレキってアンプやらエフェクターやらを通して音を出しますから、セッティング次第で音の雰囲気も変わるんですけど。

ニッケル製の弦は、エレキの出荷時に張られていることが多いため、たぶんあなたが初めて触った弦も、ニッケルだと思います。

弦選びに迷ったら、とりあえず長いものに巻かれとくのも良いんじゃないでしょうか。

【素材2】ステンレス弦

台所の流し台によく使われている素材ですよね。
「stain=汚れ」が「less=無い」、という名前からも分かる通り、錆びにくいのが最大の特徴です。
また、ニッケルよりも硬いため、音も硬めになります

なんとなく「しなり」がないように感じるため、私はあまり好きではありません。

【素材3】コーティング弦(コーテッド弦)

コーティングとかコーテッドっていうのは金属の名前ではありません。
「何かにコートされた弦」、という意味です。
「コート」とは、「覆う」とか「包む」みたいなニュアンス。
冬場に着るあれも、コートですよね。

「何か」ってなんなの?と疑問が湧いてきますが、まぁ簡単にいうと薄〜〜い透明の皮みたいなもんです。
この皮が弦を覆っているため、指が直接弦に触れることがありません
そのため、むき出しの弦に比べて錆びにくく、丈夫です。
2、3ヶ月くらいは平気で新品状態の音をキープしてくれます
普通の弦は1週間もすれば音が劣化してきますから、驚異的な長持ち具合です。

ですが、私はあまり好きではありません。どちらかといえば嫌いです。

理由は3つあります。
1つは「ツルツルしていて滑りやすいから」
2つめは「値段が高いから」
極め付けに「そもそも音がそんなに好きじゃないから」です。

それぞれ、ちょっと弁明させてください。

(個人的に)嫌いな理由1:滑りやすい

極薄とはいえ、皮が弦を覆っているわけですから、やはり滑りやすくなります。
とくに6弦は、通常の弦だとかなり摩擦が起こって指にひっかかりやすいため、差が大きいです。
「もっと絡んでくれよ!」と物足りなさを感じてしまいます。

(個人的に)嫌いな理由2:値段が高い

皮代+皮巻きつけ代+技術料金・・・かどうかは分かりませんが、とりあえず通常の弦の2倍くらいの値段がします。
もちろん、2倍の値段を払っても12倍くらいの長持ちをするんでお得なんですが、なんとなくテンションが下がってしまいます
典型的な貧乏人の思考パターンで泣けてきます。

(個人的に)嫌いな理由3:音がそんなに好きじゃない

もうこれが最大の理由な気がするんですが、コーティング弦の音が私はあまり好きではありません。
サラッとしすぎているというか、ガッツがない音がする気がします。
まぁアンプとかエフェクターを通すので、さほど影響無いはずなんですけど。
きっと私は先入観に支配されてるんですね。でも好きじゃないんだもん!

2.太さ(ゲージ)

素材による音や弾き心地の違いは、まぁ誤差の範囲で済ませることができます。

でも、太さの違いははっきりと音や弾き心地に影響してくるんです。

一般に、細い弦ほど以下のようになる傾向があります。

・軽やかで小さめの音が鳴る

・張力が弱く、押弦やチョーキングがしやすい

・切れやすい

6本の弦の太さの組み合わせによって名称がつけられていますので、それぞれ見てみましょう。

なお、弦の太さのことを「ゲージ」と呼び、単位には「インチ」が使われるのが一般的です。
この記事では正確なインチ数を記載しますが、どんなに太い弦でも0.1インチに達することはまずないため、先頭の「0.0」は省略して小数点以下第2位から表記されることも多いです。

【太さ1】エクストラ・ライトゲージ(0.008〜0.038インチ)

「エクストラ・ライト」とは、 「やばいくらい軽いです」という意味。
軽いっていうのは、弦を張った時の張力のことだと思ってください。
弦が細ければ細いほど、張力は弱まります。

1弦が0.008インチ、6弦が0.038インチ。
インチで表現されてもイメージが湧かないですが、かなり細いです。

私にとっては反発が小さすぎてピッキングしづらく感じてしまいます
ただ、かなりチョーキングがしやすくなります。
チョーキングがなかなか上手くできない・・・とお悩みのかたは、一度使ってみるといいかもしれません

エクストラライトなら、この弦がオススメです。
めっちゃチョーキングしやすい。

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【太さ2】スーパーライト・ゲージ(0.009~0.042インチ)

1弦が0.009インチで6弦が0.042インチです。
「スーパーライト」なので、「とても軽いです」くらいの意味。
けっこう愛用者が多い印象です。

低音弦のずっしりとした響きは出しづらいですが、押さえやすさとピッキングのしやすさのバランスは良いと思います。
次にご紹介する「ライトゲージ」と並んで、初心者のかたにオススメの太さです。

【太さ3】レギュラーライト・ゲージ(0.010~0.046インチ)

1弦が0.01インチ、6弦が0.046インチです。
標準的な太さとされており、楽器屋さんに並ぶ多くのギターにはこれが張られています。

ライトゲージになると、低音弦の迫力が出てきますので、ロックのリフにもしっくりきます。

一方、スーパーライトゲージに比べると、1弦2弦あたりのチョーキングは少しやりづらく感じるかもしれません。

全体的な弾きやすさと音の迫力のバランスが良いので、オススメの太さです。

【太さ4】ヘヴィゲージ( 0.012~0.054インチ)

ここにきて一気に太くなりましたね笑 

チョーキングにはかなりのコツが必要です。
また、低音弦を押さえるためにはけっこう力を入れなければなりません。
張力が強いので、ネックにかかる負担も大きくなります。
弾き終わったら弦を緩めるなどの対処をしておかないと、ギターが痛んでしまう可能性が高いです。

もちろん、それを補って余りある魅力もあります。

それは、低音弦の圧倒的な音圧!

ヘヴィメタルなどの重厚なリフにぴったりです。

なお、メタル系のギタリストは、1音下げ、時には2音下げのチューニングを使用する人も多いです。
これは、低い音にチューニングすることで迫力を増すとともに、太い弦がギターに与える負担を軽減するという狙いもあります。

【太さ5】カスタムゲージ

また、上記の基本的な組み合わせ以外にも、メーカーごとにさまざまな太さの組み合わせが発売されています。
これらを総称して「カスタムゲージ」と呼んでいます。
「カスタマイズ」とかの「カスタム」ですね。

私は「gallistrings(ガリ・ストリングス)」というメーカーの0.009〜0.046の太さのものが好きです。
イタリアのメーカーです。なんとなくお洒落ですよね。
また、メーカー名から「弦ひと筋!頑固一徹!」という心意気が感じられるのも魅力やなぁと思います。

1弦2弦あたりのチョーキングがしやすく、低音弦の迫力もバッチリ。

ただ、Amazonで売ってないんですよね~。
Amazonで手軽に買えるという意味では「ErnieBall(アーニーボール)」というメーカーの弦もよく買っています。


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種類が多いぶん、一度気に入ったものを見つけてしまうと、しばらくはそればっかり購入するようになります笑

 3.製法

3弦〜6弦は、芯となる弦の周りにさらに弦を巻きつけるようにして作られていますが、この巻き方が2つあります。

あまり悩む部分ではないんですが、一応ご紹介しておきます。

【製法1】ラウンドワウンド

だいたいのギター弦はこれです。
3弦〜6弦に丸っこい弦が巻き付けられていて、表面を触るとざらざらしている感じがわかります。

凹凸があるため弦とピックが触れる表面積が大きくなります
そのため、ハーモニクス音も鳴りやすく、弦にピックをこすりつけて効果音を鳴らす「ピックスクラッチ」というテクニックもやりやすいです。

種類も豊富で選択肢が多いので、一般的にこのタイプの弦を使っておけば間違いなしです。

【製法2】フラットワウンド

3弦〜6弦に平たい弦が巻き付けられていて、表面が板状になってツルツルしています。
表面の凹凸がなく摩擦が起こりにくいので、マイルドな音が鳴ります
ジャズギタリストに愛される傾向があるとのことですが、私は使ったことがありません。

よっぽどジャズにこだわりのあるかたは試してみると面白いかもしれません。
でも、あまりポピュラーじゃ無いので種類が限られており、値段もちょっと高いです。

まとめ

ここまで、「素材」「太さ」(おまけとして「製法」)を手がかりに、エレキギターの弦の種類についてみてきました。

▼素材

「ニッケル」「スチール」「コーティング(コーテッド)」

→オススメはニッケル。

▼太さ

細い順に、「エクストラライト」「スーパーライト」「ライト」「ヘヴィ」。メーカーごとにミックスした「カスタム」もある。

→オススメは「スーパーライト」「ライト」。
「カスタム」なら、ガリストリングスの0.009〜0.046がオススメ

▼製法

「ラウンドワウンド」「フラットワウンド」。

→オススメというか一般的なのは「ラウンドワウンド」。

これで、膨大な数の弦を前に「何を選んだらいいんだ・・・」と途方に暮れずに済みます。
弦が変われば弾き心地も音も変わってきますので、お気に入りを発見するまでぜひいろんなものを試してみてください。

それでは、今回も最後までお読みいただきましてありがとうございました。

引き続き、一緒にギターを愛していきましょう!