
この記事では、ポジションマークについて解説します。
ポジションマークとは
ポジションマークっていうのは、どこが何フレットなのかをわかりやすくするための目印です。
こういうやつ。
フレット線だけではよくわからないので、ちょっとわかりやすくなるように目印つけちゃおう!みたいな感じですね。
ちなみに、クラシックギターには付いていない場合が多いです。
「押さえる位置をわかりやすくするなんて邪道だ!」ということなんでしょうかね。
理由はわからないです。
ポジションマークの役割
ポジションマークには、大きく2つの役割があります。
演奏面では「フレットの位置をわかりやすくする役割」。
装飾面でいうと「ギターの指板を美しく彩る役割」があります。
それぞれ詳しく解説します。
【役割1】フレットの位置を見分けやすくする
「ポジションマーク」っていう名前の通り、指板上の位置をわかりやすくする役割があります。
具体的に言うと、「どこが何フレットなのか」を確認しやすくしてくれます。
演奏中はいちいちフレット数を数えているヒマがないので、ポジションマークがあることで、素早くフレット数を確認でき、スムーズに演奏できるってわけ。
ポジションマークは、奇数のフレット(3フレットとか5フレットとか)と12フレットに入っているのが一般的。
ただ、1フレットにはマークがない場合も多いです。
わざわざポジションマークを入れなくても、パッと見でフレットの位置が分かりやすいからでしょうね。
12フレットにポジションマークが付いているのは、何も押さえずに弾いたときの音のちょうど1オクターブ上の音が鳴るからです。
12フレットでいったん区切りましょう、っていう感じ。
特別なフレットなので、他のマークとは違うデザインになっていることがあります。
たとえば私の使っているギターだと、ポジションマークは奇数のフレットには1つずつ付いていますが、12フレットには2つ付いています。
あとなぜか7フレットにも2つ付いていますが、大抵のギターは12フレットだけ2つ付いているパターンが多いです。
【役割2】ギターの指板を美しく彩る
ポジションマークには、装飾としての役割もあります。
「インレイ」と呼ばれるはめ込み加工で付けられることが多いです。
つまり、指板に穴を開けて、その穴の中にポジションマークをはめ込んでいるということ。
形状や材質によって見た目の印象も大きく変わります。
どんな形や素材があるのかは、この記事の後半で紹介します。
音への影響はなし
ポジションマークの有無や形状、素材が音に与える影響はほとんどありません。
もちろん厳密にいえば微妙な違いはあるのかもしれないんですが、耳で聴いて気づけるような違いはありません。
ギターの音色はボディの素材やピックアップの性能などが大きく左右するため、ポジションマークの形状や材質が変わったところで大した変化はありません。
ポジションマークの活用方法
どこが何フレットなのかを分かりやすくしてくれるポジションマーク。
どのように活用すればいいのでしょうか。
ポジションマークは凝視しない!
一番意識してほしいのは、ポジションマークを凝視しないこと
ポジションマークをガッツリ見ようとしてしまうと、どうしても姿勢が前屈みになり、演奏しづらくなってしまうんです。
姿勢が悪い状態でギターを練習すると、上達しづらいですし、何より見た目がカッコよくありません。
じゃあどうやってフレットの数を確認すればいいのよ!?と姫はご乱心かもしれません。
大丈夫です。
指板の側面にも、ポジションマークっぽい目印が付いています。
そっちを見るんです。
指板上のポジションマークはあくまでも補助で、実際には指板の側面についているポジションマークを見るんだ、と考えてください。
ポジションマークはムリして覚えなくて大丈夫!
ポジションマークの位置を丸暗記しようとすると、苦行になってしまいます。
ムリして覚えようとしない方がいいです。
まぁそもそも、アコギでコードを弾くときは基本的に1~3フレット付近を使うことが多いから、ムリして覚える必要はありません。
エレキでソロを弾いたりするときなどには覚える必要がありますが、ムリして覚えようとしなくて大丈夫。
練習する中で、自然と覚えてしまうものです。
強いて覚えるコツを挙げるとすれば、「9フレットの位置を覚えよう!」とアドバイスします。
9フレットの位置を覚えてしまえば、他のフレットの位置も確認しやすくなるからです。
12フレットの左側にあるポジションマークが9フレットなのだ、と覚えるとカンタンです。
ポジションマークの種類【形】
ポジションマークの種類を見ていきましょう。
まずは形のやつ。
1.ドット【シンプルな丸】
シンプルな丸形のポジションマーク。
よく見かけると思います。
2.ブロック【シンプルな四角】
こちらもよく見かける、シンプルな四角形のポジションマーク。
ちょっと高級感がある気がする。
3.ディッシュ【お皿の形】
お皿みたいな形をしているからディッシュ型と呼ばれてる。
もしくは、山みたいにも見えるので「マウンテン」と呼ばれたりもする。
レスポールはこの対応のポジションマークを採用してる。
4.ヘキサゴン【六角形】
クイズ番組の名前ではないので注意。
高級なアコギに使われてる印象がある。
5.カットダイアモンド【スペードみたいな形】
パッと見「ドット」と同じに見えるけど、よく見るとちょっと複雑な形をしてる。
スロッテッドダイアモンドとも呼ばれる。
たとえるなら、トランプのスペード型が近いかも。
高級なアコギに使われてる印象がある。
7.ダブルパラレログラム【平行四辺形2つ】
平行四辺形が2つ並んだ形。
高級なアコギに使われてる印象。
8.スノーフレイクス【雪の結晶】
1フレットに注目してください。
雪の結晶みたいな形になってます。
高級なアコギに使われてる印象。
9.シャークフィン【サメのヒレ】
三角形で、サメのヒレみたいに見えることから「シャークフィン」って呼ばれる。
ジャクソンギターっていうメーカーが作るエレキギターは、このポジションマークをよく使う。
10.シャークトゥース【ノコギリっぽい】
ノコギリ的な形。
サメの歯に見えるということで「シャークトゥース」と呼ばれる。
メタル系のバンドをやってるギタリストのギターでたまに見かける。
11.バードインレイ【鳥さん】
鳥がちゅんちゅんしてる。
PRSというメーカーのギターに付いているのが有名。
キレイ。
12.ツリー・オブ・ライフ【植物】
直訳すると「生命の木」っていう、なんかスピリチュアルな香りのするポジションマーク。
もはやポジションを示す機能は失ってると見せかけて、実は葉っぱが奇数フレットと12フレットに配置されてる。
ポジションマークの種類【素材】
次に「素材」に着目して、ポジションマークの種類を見ていきましょう。
1.プラスチック
安価なギターはプラスチックを使っていることが多い。
2.パール
真珠で作られた素材・・・と思わせて、実は「パール貝」っていう貝でできた素材。
3万円以上のギターにはこの素材が使われていることが多い。
真珠みたいな光沢と色合いがキレイ。
3.アバロン
「アバロン貝」っていう貝でできた素材。あわびですね。
宝石みたいな色合いが魅力的。
あわびに由来する材質です。虹色に輝くのが特徴で、とっても派手で豪華な印象を与えます。
4.LED
通電することで光るようになってる。
暗いライブハウスでもよく目立つ。
でも個人的にはダサいかなと思う。
5.ルミンレイ
蓄光して光るタイプのポジションマーク。
控え目な光り方なので、まぁアリかなと思う。
けど個人的には不要だと思う。
好みのポジションマークにアレンジする方法
「ポジションマーク ステッカー」とか「インレイ ステッカー」で調べると、色んなパターンのポジションマークが出てきます。
とくに「ジャカモウ」っていうメーカーのステッカーが種類豊富で使いやすいのでオススメ。
個人的には、亀さんのやつが可愛くて好き。
ウクレレ用ではあるんですけど、ギターでも使えます。
使い方はカンタンで、ポジションマークの上からペタっと貼るだけ。
失敗しても貼り直せるので安心です。