立ってギターを弾いていると、腹筋がしたくなってくる

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立ってエレキを弾いていると、腹筋をしたくなる。
これはきっと、ポール・ギルバートの影響だと思う。

ポール・ギルバートは、アメリカを代表するギタリスト。
速弾きの名手として知られ、ハードロックバンド「MR.BIG」のギタリストとして、日本での人気も非常に高い。
親日家でアイデアマンの彼は、日本の工具メーカー「マキタ」製のドリルにピックを取り付け、超高速ピッキングを披露することでも有名だ。

▼ポールのドリル奏法。サムネイルに映っているドラマーの「パット・トーピー」は、2018年にパーキンソン病の合併症で亡くなった。

で、そんなポール・ギルバートは若い頃、上半身裸で長髪を振り回しながらギターソロを披露していた。
僕が初めてその様子を目撃したのは、たしか高校2年生の頃だった。
(目撃、といってもYouTubeだけど)

▼動画終盤ではドリル奏法も披露。弾いているフレーズは坂本九の「上を向いて歩こう」だ。

決してマッチョというわけではなく、まぁ細マッチョという感じ。
うっすらと割れた腹筋が、男の色気を演出している(この表現、ジェンダー的な観点ではアウトなのかな)。

「かっけー!!」と影響を受けた思春期の僕は当然、マネをした。

といっても、当時の僕はバンドも組んでなければライブ出演もしていなかったから、自宅の脱衣所でひっそりと。
上半身裸でエレキを持って、三面鏡に映してポールになりきった。

ポールのイメージを投影しているから、鏡に映る自分の姿が彼とフュージョンし、不思議とカッコよく見える。
視力が0.2まで悪化していたのも、同化成功に拍車をかけた要因だったに違いない。
脱衣所から出ると、母親が不安そうな視線を僕に向けていた。
彼女の視力は0.7くらいあったから、少なくとも僕の3倍以上は正確に世界を認識していたはずだ。

ともあれ、立ってギターを弾くなら、腹筋は割れていた方がいい。
別にがっつりシックスパックになっていなくてもいいけど、うっすら線が入っているくらいには引き締まっていた方がいいな、と思う。

そんなワケで僕は今でも、立ってエレキを弾くとなんだかソワソワしてきて、服を脱ぎたくなって、腹筋の状態が気になって、床に寝転がって腹筋を始めたくなる。