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今日もどうぞゆっくりしていってください。
「ぎゅいいいいいいいいいん!」と響く乱暴な音。
これぞロックだ!って感じがしますよね。
あの独特の音を出すための必須テクニック「ピッキングハーモニクス」。
ちょっと練習が必要なんですが、一度コツを掴んでしまえばこっちのもの!
いつでもあの「ぎゅいいいいいん」が出せるようになり、表現の幅がグンっと広がります。
この記事では、ピッキングハーモニクスの原理や具体的な練習方法を、動画を交えて解説します。
ぜひ、ピッキングハーモニクスをあなたのモノにしてください。
ピッキングハーモニクスとは
ピッキングハーモニクスは「ピッキングによってハーモニクス音を出す」というテクニックです。
まずは音を聴いていただきましょう。
こういうやつです。
続けて、原理や練習方法を解説していきます。
ピッキングハーモニクスの原理
ハーモニクス音とは、カンタンに言うと「小音量だけど鳴っている、甲高い音」のこと。
音は、空気の振動によって発生します。
音が発生する過程で、空気と空気がぶつかって周波数が倍になり、甲高い音も一緒に生まれるらしい。
これが、ハーモニクス音の発生する原理です。
数式で表現すると、以下のとおり。
ワケわかりませんね。
(Wikipedia「倍音」より引用)
このハーモニクス音は普段、メインで鳴っている音にかき消されてしまい、ほとんど聞こえません。
ピッキングハーモニクスは、ピッキング直後に指で軽く弦に触れることで、メインで鳴っている音をミュートします。
その結果、相対的にハーモニクス音が目立ち、独特の甲高い音が聞こえるようになるのです。
ピッキングハーモニクスのコツ
ピッキングハーモニクスの原理が何となくわかったところで、いよいよ実践に移りましょう。
ピッキングハーモニクスを上手に鳴らすためのコツは、大きく以下の3つです。
- ピックはちょっと深めに持つ
- 弦にピックをくっつけた状態から練習し始める
- 左手でビブラートをかける
それぞれ具体的に解説します。
【コツ1】ピックはちょっと深めに持つ
ピックは、普段よりも少し深めに持ってみてください。ピック先端が5mmだけチラ見えするようなイメージです。
こうすることで、ピックで弦を弾いた直後に親指が弦に当たりやすくなります。
こんな持ち方です。
【コツ2】弦にピックをくっつけた状態から練習し始める
ピックを深めに持ったら、実際に弦を弾いてみましょう。
以下のステップで練習すると、イメージを掴みやすいです。
【ステップ1】6弦の3フレットを押さえる
【ステップ2】ピックを6弦にくっつける
【ステップ3】親指で人差し指を押し出すようにピッキングする
弦にピックをつけた状態からスタートすることで、「意外に小さな動きでOKなんだな」と気付けるかと思います。
ダイナミックな音が鳴る割に、動きはとてもコンパクトです。
イメージとしては、親指と人差し指の第一関節だけで「とぅくんっ」と動かす感じ。
親指で人差し指を押し出すようなイメージで、コンパクトに弾いていきましょう。
ちなみに、なぜ6弦で練習するのかというと、最もピッキングハーモニクスを鳴らしやすいから。
最も太くて指との摩擦が起きやすい弦なので、メインの音を止めやすく、ハーモニクス音が鳴りやすいのです。
3フレットなのは、とくに理由はありません。別に5フレットでもいいです。
【コツ3】左手でビブラートをかける
ピッキングハーモニクス をカッコよく決めるためには、実は左手の役割も重要です。
左手でビブラートをかけると、一気に「あ、聴いたことある!」な感じのピッキングハーモニクスをに進化します。
下の動画では、3パターンの弾き方で音を鳴らしています。
【パターン1】普通にピッキング
【パターン2】ピッキングハーモニクス
【パターン3】ピッキングハーモニクス+左手でビブラート
ピッキングハーモニクスをカッコよく鳴らすには、左手の補助も使ってあげてください。
ピッキングハーモニクスの使いどころ
練習の結果、ピッキングハーモニクスが出せるようになってきた!
すると気になるのが「いったいどんな場面で使えば良いのか」ですよね。
ここからは、ピッキングハーモニクスにぴったりの使いどころを紹介します。
【使いどころ1】楽譜上で「picking harm」と指定してあるところ
まぁ。これはそのまんまですね。
TAB譜の上に「picking harm」と書かれていたら、ピッキングハーモニクスの出番です。
省略して「PH」と記載されている場合もあります。
ちなみに、TAB譜の読み方や様々なテクニックの実例については、以下の記事で詳しく解説しています。
【使いどころ2】音を長く伸ばすところ
ぐーーーんと気持ちよく音を伸ばす時に使ってみましょう。
練習方法でもご説明したとおり、ビブラートと併用することで気持ち良さが倍増します。
【使いどころ3】音を短く切るところ
【使いどころ2】と逆に、音を短く切るようなフレーズも、ピッキングハーモニクスにぴったりです。
音にエネルギーがこもるとともに、自然なスタッカートをつけられます。
まとめ
ここまで、ロックな音を作るうえでの必須テクニックである「ピッキングハーモニクス」について解説してきました。
カンタンにおさらいしましょう。
【定義と原理】 ピッキングハーモニクスとは、弦を弾いた直後に指で軽く触れてメインの音を消し、ハーモニクス音を目立たせるテクニック。 |
【練習手順】 1、ピックを深めに持ち、 2、弦にくっつけた状態で「とぅくんっ!」と押し出し、 3、補助的にビブラートをかけてあげる |
【使い所】 ・楽譜上の指定があるところ ・音を長く伸ばすところ ・音を短く切るところ →つまり、感情の起伏を表現したいところ |
って感じでした。
ピッキングハーモニクスは、自転車みたいなものです。
最初はなかなか上手く鳴らせないんですが、一度コツを掴んでしまえば無意識に使いこなせるようなります。
これぞロック!な音のド派手さ、感情表現の手助けになる独特のニュアンス、ぜひあなたの武器にしてください!
最後までお読みいただきましてありがとうございました。
これからも一緒にギターを愛していきましょう!