防音室付きの物件に住んだ感想と、退去を決めた理由を解説します。

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防音室付き物件に住み始めて、ちょうど3年が経ちました。
そんな今、防音室付き物件からの引っ越しを検討しているので、住んでみた感想と、退去を検討している理由を解説します。
防音室付き物件への引っ越しを検討している方のご参考になれば幸いです。

防音室付きの物件の見つけ方

そもそも防音室付きの物件なんかどうやって見付けんねん、という話をしておきたいと思います。
単純すぎて解説するまでもないんですが、私は「京都 防音室 賃貸」みたいなキーワードで検索して見付けました。
もうひとつ、大阪の園田(梅田から普通電車で10分くらいの距離)にある「杉原土地」さんっていう会社の物件も検討してたんですが、職場まで歩いて行ける距離の方がいいなと思い、京都の物件を選ぶことに。

入居してからわかったことなんですが、私の入居する部屋のひとつ前の借主が、なんと岸田繁さん(「くるり」のメンバーとしても有名な作曲家)でした。
そのことを大家さんから教えてもらい、テンションが爆上がりしたのを覚えています。
(まぁほとんど倉庫兼臨時の作業場みたいな感じで、普段は東京にお住まいだったみたいですけど)
入居後にポストを開けると岸田さん名義の検針票が出てきて、その検針票は今も大切に保管しています笑

なぜ防音室付きの物件を選んだのか

なぜ防音室付きの物件を選んだのか。
まぁざっくりいうと「好き放題にギターが弾ける環境が欲しかったから」になるんですが、もう少し分解して解説します。

【理由1】完全に自分だけの空間なので柔軟に活用できる

家の中にある防音室、それはもう完全に私のプライベート空間。
仕事帰りにストレス発散でギターを弾くことだってできるし、なんなら出勤前に朝練することだってできる。
もっといえばお風呂上がりにパンツ一丁で練習することだってできちゃうし、使い道は自由自在。
まさに夢のような空間やんけ!と思ったわけです。

 

【理由2】スタジオの利用料を節約できる

このときちょうど、所属していたインディーズレーベルを脱退した関係で、レーベルのスタジオ以外の練習場所を探す必要が出ていました。
最初はカラオケボックスにでも通おうかな、と思ってたんですが、カラオケボックスってけっこううるさくて練習に集中しづらいんですよね(私も人のこと言えない)。

あとは、当時はけっこう頻繁にYouTubeに動画投稿してたこともあり、カラオケボックスではとてもじゃないけど撮影がしづらかった。
で、どうせなら防音室付きの物件に住んでしまえば一石二鳥やん、と思ったわけです。

 

【理由3】家賃補助の恩恵を最大限に享受できる

防音室付きの物件に引っ越したのは、前職のJR西日本に勤めていた頃でした。
ありがたいことに、JR西日本では家賃補助を出してくれていたんですね~。
この補助額はちょっと複雑な計算式で算出され、もっとも恩恵を受けられるのが、だいたい6万円くらいの家賃の物件に住んだ場合でした。

で、私の選んだ物件はその条件にみごとマッチしていたわけです。

防音室付きの物件に住んでわかったデメリット

防音室が家の中にあるっていう住環境は、最初の数ヶ月は想像どおりサイコーでした。
いつでも気兼ねなくギターを弾けて、なんならパンツ一丁で(以下略)
ただ、引っ越して3か月経ったあたりから、ちょっとずつ不都合を感じる場面も増えてきました。

【デメリット1】夏場の防音室は暑すぎる

入居したのは5月くらいだったんで気づかなかったんですが、夏場の防音室はマジで生命の危機を感じるくらいの高温になります。
機密性が高いので、空気の入れ換えができず、熱がどんどんこもっていくんですね。

一応換気扇は付いてるんですが、室温をどうこうするような効果はあるはずもなく。
対策としてスポットクーラー導入を検討したんですが、密室である防音室の中で排熱んどできるはずもなく、断念。
卓上扇風機の前に保冷剤を置いて幾ばくかの冷気を摂取する・・・という涙ぐましい努力をしていました。

でもやっぱ暑い。
汗だくで弾くのは、しんどいだけでなく、ギターにもよくないです。

【デメリット2】外に出ないと気が滅入る

あとこれは意外な盲点だったんですが、外出せずにギターが弾けるっていう環境は、じわじわと私の精神を蝕んでいきました。
・・・っていうと明らかに誇張表現なので防音室から怒られそうなんですけど、やっぱずっと家にこもっていると、確実に気が滅入るんですよね。

「外に出る」っていうのはメンタルを整えるためには非常に重要みたいです。
日光にあたることで体内時計を整え、睡眠の質も向上させるとかなんとか。
単純に、日光に当たったり歩いたりするのって気持ちいいですしね。

一歩も外出せずにギターを好きなだけ弾けてしまう環境は、長い目で見ると必ずしもプラスの側面だけではないという点も、意識しておく必要があるなぁと思いました。

【デメリット3】相対的に家賃が高い

あとまぁこれは入居前からわかってたことなんですが、家賃が相対的に高くなります。
防音室なんていう特殊な設備を各部屋に設けるんですから、建築強度を高める必要があるなど、色々と解決すべき課題があるのでしょう。
っていうか、そもそも防音室込みでの家賃なわけで、防音室がない物件と比べて家賃が高くなるのは当たり前なんですけど。

家賃6万円台で贅沢言うなって話なんですが、ワンルームかつユニットバスでその価格となると、近隣の他の物件と比べてやはり少し高い。
共益費と水道代を合わせると、7万円を少し超えてしまいます。
夏場はほぼ防音室が使えない(暑すぎるから)ことを考えると、ちょっと割高かもしれないと感じるようになりました。

あと、JR西日本からWeb系のベンチャー企業に転職して家賃補助がなくなったことも「家賃高いなぁ・・・」と感じるようになった大きな要因です。
福利厚生の偉大さを改めて感じました。

防音室付きの物件よりも、近所に練習場所がある物件の方がいいかも

以上のような理由で、私は3年間お世話になった防音室付き物件から離れることにしました。
防音室が家にある!というめちゃくちゃ贅沢な経験をさせてもらえて、本当に感謝しています。

私にとってのデメリットは、他の方にとっては全然デメリットじゃないかもしれません。
物件が悪いのでは決してなく、あくまで私の気持ちが変化したというごく単純な話です。

次は、個人練習ができるスタジオの近所で家賃がそこそこ低めの物件を探そうかな、などと思っています。
まぁたぶん引っ越したら引っ越したで「防音室がある暮らし、快適やったなぁ~」と思うときがくるような気もするんですが、とりあえず今の判断としてはこんな感じ。
防音室付き物件を検討してらっしゃる方の参考になれば幸いです。