「いざギタ」へようこそ!
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「アコギ 奏法」でネット検索すると「ストローク」や「アルペジオ」などの基本奏法を差し置いて上の方に出てくる、「スラム奏法」。

バチバチとギターを叩きながら演奏するあのテクニック、

「そもそも何が起こっているのかわからない」

「練習しているけれど、ぜんっぜんうまくいかない」

「どういうイメージで右手を動かせばいいんだろう?」

と悩みますよね・・・。

しかし、要素を一つひとつ分解して練習していけば、必ず弾けるようになります。
逆にいうと、しっかり分解せずに練習してしまうと、なかなか習得できません。

「スラム奏法、意味わからん!」状態だった私自身が実践して効果があった「スラム奏法分解練習法」を、あなたにシェアしたいと思います。

そもそもスラム奏法って何・・・?という方は、こちらの記事もどうぞ!
>>【知識編】ギターでドラム「スラム奏法」とは?基礎知識を解説!

 

アマチュアの解説じゃなくて、プロの解説を読みたいんだよ!という方には、以下の本がオススメ。

動画つきで丁寧に解説してくれており、非常にわかりやすいです。

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全体像の把握

具体的な奏法解説の前に、「4ビートのスラム奏法で何が起こっているのか」について、大まかなイメージを掴んでおきましょう。

スラム奏法は、右手がいろんなパターンの動きをするため、「あれ?今どの部分の練習してるんだったっけ?」と現在地を見失ってしまいがち。
練習を始める前に全体像を把握しておくことで、確実に習得が早くなります

下の図は、一般的な4ビートにおける、ギターとドラムの役割分担表です。

スラム奏法で弾いたときの右手の動きをイメージ化すると、こんな感じになります。

これを曲のなかで実践すると、この動画の前半のようになります。

以降の説明は、2つ目に挙げたイメージ図に対応する形で進めていきます。
現在地を見失ってしまったら、すぐにこの図を確認してくださいね。

それでは、いきましょう!

びっくりバスドラム(①「どぅん」)

1拍目は、

②「じゃん」

というギターの音と同時に

① 「どぅん」

というドラムの音を鳴らします。

まずは、このドラムの音を練習してみましょう。
使うのは、手首の少し上あたり、骨が出てて肉厚なところ。
「掌底」と呼ばれる部分です。
この掌底を、ギターのサウンドホール上部に打ちつけます。

この重低音があるのとないのとでは、印象が大違い。
スラム奏法が持つビート感・グルーブ感の正体はこいつだ!と言っても良いくらい重要です。

ちょっと一緒に練習してみましょう。
できる限りコンパクトに、手首のスナップを上手く使って叩いてください。
腕ごと大きく動かしてぶつけにいってしまうと、その後のアクションにつなげにくくなってしまいます。

このスナップの感覚を掴むために、試しに手を勢いよく握ってみてください。
握りこむ反動で、掌底が前に出ると思います。

この動きです。この感覚を掴んでください。
イメージとしては、後ろから驚かされて「ビクンっ!」となる感じです。
手首が「うわっ!びっくりした~」と言っているように見えたら、かなり上手くいっていると思います。

コンパクトな動きでバスドラムの音を出すために

「握りこみの反動で手首がびっくり→掌底が前に出る」

という感覚を掴みましょう。

シャコギター (②「じゃか」)

先ほどのびっくりバスドラムと同時に、手を少し開いて指先で弦をはじきます。

「いや、さっき『手を握り込む』って聞いたけど・・・?」と矛盾を感じますよね。

でも落ち着いて。
まずは反動を使って手首をビックリさせる感覚を覚えてください。
それから少しずつ、反動なしでも手首がビックリするように練習しましょう。

そして、掌底バスドラムと同時に手を開いて、弦をはじきます。

イメージとしては、人差し指から小指で一斉にデコピンをする感じです。
もしくは、
蝦蛄(シャコ)のパンチ

参考になる動画を見つけたので貼っておきます。

シャコになったつもりで、勢いよく、かつ、最小の動きで「ちゃっ!」とはじくんですね。

これで、1拍目のバスドラム(大太鼓)と同時に、ギターの音も鳴らすことができるようになりました。

BIGシャコギター  (③「じゃか」)

続いて2拍目、③の「じゃか」を練習します。

先ほどの②よりも大きくシャコパンチを繰り出してください。
そのとき、右手を思い切って右斜め下方向に振り払います

こうすることで、1拍目に鳴らした音よりも音量が増し、音量差によるグルーブ感が生まれます。
また、この次の④「ちゃっ」の動きに向けての準備という意味合いも兼ねています。

動画で見てみましょう。こんな感じです。

大きめなシャコパンチをイメージして!
手の開きも大胆にしつつ、スパっ!と振り切ってください。

カルタ取りスネアドラム(④「ちゃっ」)

③で振り切った右手を活かして、カルタ取りのように指板を叩きにいきましょう。
この時に出る音が④「ちゃっ」です。

ポイントは以下3つです。

1.人差し指・中指・薬指の指先を揃える

2.6弦〜4弦あたりの太い弦を狙う

3.指先で軽快にヒットさせるイメージを持つ

こうすることで、より小さな動き・力で「ちゃっ!」というスネアドラム(小太鼓)っぽい音が鳴らせます。
指先が離れていると力が分散します。
1〜3弦あたりの細い弦を叩いても、あまり大きな音が鳴りません。

また、全力で「バシンっ!」と叩くと、かえって音が死んでしまいます。
揃えた指先で、低音弦を「コツンっ!」というイメージで軽やかに叩きましょう。

動画で見てみると、こんな感じです。

競技カルタの選手が「ぱしっ!」と札をはじくイメージです。
軽やかに、軽快に。

これで、3拍目の「ちゃっ」まで完成しました。
ちなみに、3拍目の「じゃか」というギターの音は省略です。
「ちゃっ」が印象的なので誰も気づきませんから大丈夫。

カルタ飛ばしギター(⑤「じゃか」)

いよいよ4ビートの最後、4拍目の⑤「じゃか」です。

この音は、④で指板をヒットした3本指を引き上げることによって鳴らします。
イメージとしては、ただ指を指板から離すのではなく、「めくり取る」みたいな感覚です。
③で取ったカルタの裏面を確認する感じですね。

こうすることで、弦が掻き鳴らされてしっかりとした音が鳴ります。

例によって、これも動画で見てみましょう。

手首を少し回転させて、まさに「めくり取る」イメージ。
めくり取るイメージで弦をかき鳴らします。
めくり取った手首を回転し直すと、1拍目直前の腕のポジションに戻ります

これで、「じゃんじゃかじゃかじゃか」の1小節が出来上がりました。
この一連の流れを繰り返していくと、4ビートのスラム奏法の完成です。

まとめ

ここまで、複雑怪奇なアコギテクニック「スラム奏法」を分解し、それぞれの動きのイメージをクソ丁寧に解説してきました。

ポイントを簡単にまとめると、

・①「どぅん」は、手首をビックリさせるイメージ

・②「じゃん」は、シャコのパンチをイメージ

・③「じゃか」は、②より少し大胆に、手首ごと振り抜くイメージ

・④「ちゃっ」は、3本指を揃えて低音弦を軽快にヒットするイメージ

・⑤「じゃか」は、④でヒットした指でカルタをめくり取るイメージ

でした。これだけ読むと、ワケわかりませんね!

このようにイメージをしながら分解して練習することで、意味不明だったスラム奏法の実態が明確に見えてきます。

攻略相手の正体がわかれば、あとはちょっとずつ攻めていくことで必ず倒すことができます。
別にスラム奏法は敵ではないんですが・・・必ず弾けるようになります!
頑張っていきましょう。

それでは、最後までお読みいただきましてありがとうございました。

引き続き、一緒にギターを愛していきましょう!